恋愛喜劇を中心とする多彩な劇作で文学・演劇史上光彩を放ったマリヴォーの、これは最終期に属する一幕物の小品である。 「初めて社会を知る」という奇妙な状況におかれた男女四人の若者たちが各々の真実を単純かつ簡潔なせりふで語る。 …愛、 欲望、 人間関係の行きづまりといった現代人にも馴染みなテーマを含むこの作品は、優雅な恋愛や巧緻なやりとりにのみ目をむけてきた従来の読者や観客に、新たなマリヴォーの像を提示することだろう。 語学教材としても好適なテキストであり、中級程度の学習者を念頭においた注釈を施した。