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革命前ひとりの若い政治犯が真冬のシベリアで脱走した。ここからシベリアの大自然を背景に人々の葛藤がはじまる。懐疑・信頼・愛・正義。そしてあまり知らないロシア人の心がいつの間にか心に住みついてくる。
いつの世も腐敗の時代は必ず来る。富がかたより、弱者が苦しむ。ロシア帝政末期もしかり。一人の若い政治犯が凍土に脱出したとき、彼を取りまくシベリアの大自然とそこに生きる民が、やがて来るべき時代の空気を予感させた。
著者:マルコフ・ゲオルギー・モケエビチ(1911-1991)
シベリアの旧称ノヴォクスコヴォ・トムスク県に、農民で狩人の子として生まれる。父は狩り名人で、少年時代に父から森の生業のすべてを学ぶ。青年共産同盟にはいりコモソモールの新聞の仕事に携わり、のちに トムスク大学に学ぶ。1936年から小説作品を発表しはじめる。主要作品は、当作品のほか長編小説「ストローゴフ家の人々」(1939-46,52年ソ連国家賞受賞)「地の塩」(54-60)「父と子」(63,64)、中編小説「興安嶺上の鷲」(47,48)「イワン・エゴーロビチの土地」(74)「遺言状」(75)「風に吹かれる葦」(77)など
訳者: 本荘よし子(ほんじょう・よしこ)
1920年生まれ。1963年旧日ソ学院、現東京ロシア語学院専修課に通学開始、三年目から本科二部二年に編入、本科二部卒業後、研究課に二年間通学。1968年、運輸省(現国土交通省)通訳案内業免許取得。シベリア旅行団の添乗数回、その後日本国内の各地工場での現場通訳を十数年つとめる。
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